たこ

市販されているたこ製品の多くは、原料がアフリカ周辺で漁獲されたものです。現在、モロッコ、モーリタニアなど西アフリカが中心ですが、コスタリカ、中国、北朝鮮などからもサンプルとしてきています。茨城県では、昔からたこの水揚げがあり、それを加工業者が煮たこに加工しておりましたが、原料となるたこが安定的に漁獲されないため、原料を外国に依存するようになりました。

昭和40年頃ひたちなか市平磯地区の加工業者が、研究を重ねましたが、開発当初の製品は色も悪く、噛んだときの歯ごたえもなくひどいものでした。技術開発を重ねた結果、昭和40年代後半には全国生産量の6~7割を占めるようになりました。現在のおいしいたこ製品はそのような苦難の道を経てあるといっても過言ではありません。地たこよりもソフトでしかもたこ特有の歯ごたえがあり、現在は外国産原料のほうが一般的になりました。

加工方法

原料はアフリカ周辺で漁獲された鮮度の良い冷凍たこを使用し、一晩自然解凍するか、解凍機の中で解凍します。現在、原料として多いのはモロッコ、モーリタニアなど西アフリカの原料が多いですが、この他世界各地から集まっています。解凍後、たこをもみたる機に入れ、食塩、水と共に回転させ、塩もみを行います。この時脱水と同時にたこに付着するノロが取れ、丸まったたこが形作られます。この後、蒸しボイル機の中で蒸気で蒸した後、煮熟水の中で煮る工程となります。地たこの場合は直接煮熟水で煮る方法が多いようです。

蒸煮・煮熟後、直ちに氷水の中で冷却します。完全に冷却された後、サイズに合わせて氷と共に箱詰めして出荷するのが一般的です。

  • 原料たこ
  • 解凍機
  • もみたる機
  • 塩もみ後
  • 蒸しボイル機に入れる
  • 冷却後
  • 蒸したこ製品

美味しい食べ方

一般的には、わさび醤油や酢味噌で食べます。ねぎと一緒に酢味噌で和えたり、わかめや季節の野菜を加えて酢の物や和え物にするのもおすすめです。

また、小豆や大豆と一緒に含め煮物にしたり、おでん、鍋物の具にするのもおいしい食べ方です。

たこ
たこ