新年を迎えられましたことを謹んでお慶び申し上げます。

 昨年末の衆議院選挙では、経済政策「アベノミクス」が実質信任された形となりましたが、円安傾向が進み、原材料価格の高騰や電気料金の値上げ、更に労働力の不足と取り巻く環境の状態は未だ変わらず、厳しい経営に置かれており、地域レベル、水産加工業界レベルでは回復の実感には至っていない状況であります。家計の実質所得の目減りの影響が大きく、昨年4月の消費税率の引き上げなどもあり、消費の本格回復は果たされないままの状況が続いております。

 また、東日本大震災の発生から3年が経過しておりますが、私ども茨城県の水産業は、今なお福島第一原子力発電所事故の影響が継続しており、水産加工品の販売への影響を受けております。今年は、私ども水産業界にも景気回復の実感が持てるものと信じ、前向きに取り組んでまいりたいと思っております。

 今年の干支の「未」は性質が善く、温和で協調性に富み、発展の要素を強く持っていると言われています。「未」という字は、象形文字で枝葉の茂っている形でまだ伸び切っていない部分を書いたものと言われており、また「羊」は良い意味の「善」「美」「義」「祥」「鮮」等の文字があります。

ひつじは、めでたい善良な動物であると言われ、同じ行動をとって大勢で暮らすことから群れの漢字は羊から作られました。

 私ども水産加工業者が、群れをなす羊のように手を取り合って大群となり、「羊頭狗肉」「羊質虎皮」にならないように、輝かしい「未来」に向けて進んで行きたいと思います。

 本会の安定的な運営、健全化に向けて、また、水産加工業界の発展に必死の努力をして参る所存ですので、引き続き一層のご理解ご協力をお願い申し上げます。

 最後になりましが、会員の皆様のご活躍とご繁栄を心から祈念いたしまして年頭のごあいさつといたします。

 

茨城県水産物開発普及協会

   会長理事 樫村喜之